前科者(漫画) 4巻あらすじ感想をご紹介します。
反省したよしは佳代たちとの交流していくうちに、多実子を救おうと決意する
多実子と佐藤の因縁
前科者(漫画) 4巻あらすじ
保護司の阿川佳代は、新聞配達のバイトとコンビニを掛け持ちして生計を立てている。
保護司は犯罪を犯した「前科者」の更生と社会復帰を手助けするための仕事である。
しかし、報酬は一切ない。いわばボランティアのようなものだ。
佳代は今日も銭湯のチケットと牛丼を用意して、前科者を待つ。
よしの決意
骨董市で色々なものを見て回る佳代、みどり、よし、多実子。
多実子は自分がものを知らないせいで会話についていけなく、どこか疎外感を感じている。
よしはそんな多実子と一緒にお茶を飲む。
多実子の優しい一面を知ったよしは、せめてもの罪滅ぼしとして多実子を救おうと決意する。
よしの顔は穏やかで、悪態をついていたころとは別人のようだ。みどりはいい顔をしていると、よしの写真を撮る。
多実子が休憩をしていると、佐藤という男が現れる。
彼はクスリの売人で、多実子を暴力で押さえつけおもちゃのように扱っていた男だった。
多実子は佐藤の登場に動揺を隠せない。
佐藤に会って以降、仕事に出られなくなった多実子だったが、佳代は献身的に世話をする。
佐藤と多実子
佳代たちは4人集まり、みんなで記念写真を撮る。
その帰り道、待ち伏せをしている佐藤にでくわす。
多実子を困らせている男だと知った佳代は、佐藤にくってかかろうとする。
しかしみどりは一瞬で佐藤のプライドの高さを見抜き、刺激しない方がいいと佳代を退かせた。
みどりはひとりで佐藤のもとに出向き、多実子から手を引くように頼むが、金次第だと言われる。
みどりが帰ったあと、すぐに佳代が佐藤を訪ねてバーにやってくる。
そして、佐藤に殴られそうになりならがも、多実子に近づかないように頼む。
佐藤を見張っているみどりは、彼が後輩のチンピラに立場を奪われ、殴られているところを目撃。
さらにボロアパートに住み、寝ている子どもを起こそうとするファミレス店員に注意する佐藤に、みどりは同情する。
佐藤はみどりを売ろうとして失敗し、逆に暴行される。みどりは逃げ出し無事だった。
その後、佳代が通報したマトリに佐藤は連行される。
いつになく怒りの感情が先に立ち、強気で事を運ぶ佳代だったが、みどりに「佳代ちゃんのいいところは弱いところだ。弱いからこそ(前科者が)信用できる」と言われ正気に戻る。
佐藤が売ったのはクスリではなくただの小麦粉だったことが判明し、釈放される。
多実子は度重なるストレスからクスリを買ってしまう。
佐藤は多実子がクスリを買ったことを見抜くが、「クスリはもうやめろ。俺もこの世界から足を洗う。多実子が好きになった」と優しい言葉を掛ける。
しかし、実は海外に多実子を売ろうとしていたのだった。
佐藤は待ち合わせの場所で、実和子のバッグからクスリを取り出し捨てる。
多実子は「ありがとうございます。自分では捨てられなかった」と感謝する。
そこに佳代、みどり、よしがやってくる。
佳代は本当に多実子のことが好きになったのか尋ねるが、佐藤は「利用しただけだ」と答える。
多実子はクスリを買ったことを佳代に告白する。
佳代は「使わなかったんですね。よく我慢しました」と多実子を労わる。
佐藤は「もういい」と言って去ろうとするが、よしは「その言葉が嘘だったら私が祟ります」と怖い顔を見せる。
その帰り道、よしは心臓を押さえ倒れそのまま亡くなる。
葬儀には3人が参列し、穏やかな顔のよしが遺影でかすかに微笑んでいる。
少年の恋
佳代は、少年院で田口という少年を担当することになる。
田口は心を閉ざしており、難しいと感じたが、田口の家族は良い人ばかりで困惑する佳代だった。
たわいない会話ややり取りを通じ、佳代を好きになる田口。
好きだ、かわいい、会いに来るとあけすけに語る田口に頭を抱えながらも、嬉しく思う佳代だった。
田口は母親の務めている老人介護施設で働くことに。
ある朝、新聞配達をしていた佳代は、自分の父親とみどりがホテルから出てくるところを目撃する。
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前科者 (4)前科者(漫画) 4巻 感想
ますますあらすじの意味が分からないという声が聞こえてきそうです(笑)スミマセン…
本当にこの漫画は、画を見て分かる部分がとても多いのです。
また、佳代とみどりの会話は本編と関係がないので省いていますが、佳代の成長にも関わってくるのでとても重要です。
みどりが佳代に「気づき」を与えるシーンが多いですが、だからと言って事態が好転するばかりではないのが「前科者」の面白い部分だと思います。
でもあらすじとは直接関係ないので省いています(大事なことなので2回言いました)
佐藤という男って何なの?と思われた方もいると思いますが、私も分かりません。
私が佐藤についてまとめると、
出所した多実子を利用しようとして再び近づいてきた。
しかし、佳代たちがいて多実子を助けようとするのにイラつく。
佐藤自身は小さいころから貧乏で、チンピラみたいなことをしてきた。
でも良心があるのか悪になりきれず、後輩にもなめられている。
こんな感じ!
金のために多実子を海外に売ろうとしたのは事実ですが、多実子のことが好きだったのかなとも思います。
多実子のクスリを捨てたりもするし、完全に悪いやつじゃないけれど、金に執着して自分をダメにしているような人ですかね。
登場人物の解釈が難しいですね…でもまあ、人間ってそれだけ複雑だし、善と悪・白と黒だけでは判断できないという典型的な人間なのかもしれません。
佐藤って初見は怖いんですが、読み進めるうちにみじめにも感じてくる不思議な人物です。
今回の感想は佐藤のことに終始しましたが、終盤に登場する田口という少年の話も面白いです。
佳代の恋愛話に発展するかがポイントですね!
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前科者 (4)